外部役員および外部監査に関するもの①

技能実習法25条第1項第5号技能実習施行規則第30条

監理事業を適切に運営するために外部役員または外部監査の措置を講じていることが必要です。

趣旨

技能実習の適正な実施および技能実習生の保護を実現するためには、監理団体が実習実施者に対して指導・監督を適切に行うことを担保し、監理団体が中立的な業務の運営を行うことが不可欠です。

一方で、監理団体が、その組合員たる実習実施者を実習監理するに際し、中立的な業務の運営を行うことが難しい側面も存在することも事実です。

このため、外部役員を置くこと又は外部監査の措置を講じることのいずれかの措置を監理団体が講じていることを法律上義務付け、外部の視点を加えることにより、監理団体の業務の中立的な運営を担保しようとするものです。

外部役員について

外部役員の要件について

過去三年以内に外部役員に対する講習として法務大臣および厚生労働大臣が告示で定めるものを修了した者であることが必要です。(技能実習施行規則第30条第2項第1号)

※経過措置が、平成 32 年3月 31 日に終了します。
これによりすべての外部役員は期限までに講習を受講することが必要となります。

外部役員の欠格事由について

外部役員は、その「外部」性を担保する観点から、以下のような者であっては ならないこととされています。

技能実習法施行規則第30条第2項第2号

  1. 申請者たる監理団体が実習監理を行う団体監理型実習実施者もしくはその役員もしくは職員であり、又は過去5年以内にこれらの者であった者
  2. 過去5年以内に申請者たる監理団体が実習監理を行った団体監理型実習実施者の役員もしくは職員であり、又は過去5年以内にこれらの者であった者
  3. 上記1と2に規定する者の配偶者または二親等以内の親族
  4. 社会生活において密接な関係を有する者であって、指定外部役員による確認の公正が害されるおそれがあると認められるもの
  5. 申請者たる監理団体の役員もしくは職員または過去5年以内にこれらの者であった者
    ※監理事業に係る業務の適正な執行の指導監督に関する専門的な知識と経験を有する者および指定外部役員に指定されている者を除きます。
  6. 申請者たる監理団体の構成員もしくはその役員もしくは職員または過去5年以内にこれらの者であった者
    ※申請者たる監理団体が実習監理する団体監理型技能実習の職種に係る事業を営む者に限ります。
  7. 傘下以外の実習実施者またはその役員もしくは職員
    ※申請者たる監理団体が実習監理を行う団体監理型実習実施者を除きます。
  8. 申請者以外の監理団体の役員又は職員
    ※監理事業に係る業務の適正な執行の指導監督に関する専門的な知識と経験を有する者および指定外部役員に指定されている者を除きます。
  9. 申請者たる監理団体が団体監理型技能実習の申込みの取次ぎを受ける外国の送出機関もしくはその役員もしくは職員または過去5年以内にこれらの者であった者
  10. 上記以外のほか、申請者たる監理団体またはその役員、職員もしくは構成員と社会生活において密接な関係を有すること、過去に技能実習に関して不正または著しく不当な行為を行った者であることその他の事情により外部役員による確認の公正が害されるおそれがあると認められる者

以上の10項目が外部役員の欠格要件です。

留意事項

欠格要件⑤に関し、申請者たる監理団体の現役または過去5年以内の役員であっても指定外部役員に指定できる場合について

申請者たる監理団体の現役または過去5年以内の役員であっても、「監理事業に係る業務の適正な執行の指導監督に関する専門的な知識と経験を有する役員」であれば、外部役員に指名することは可能です。

具体的には、申請者たる監理団体(構成員を含みます。)以外での人事労務管理・監査等の業務経験を有しており、出入国または労働関係法令や監査についての専門的な知識と経験を活かして、他の役員および職員を指導できる者であることが必要となります。

例えば、既に申請者たる監理団体の役員になっている方であっても、事業協同組合のいわゆる員外理事であって、企業において人事労務管理に携わっていた経験等を活かして監理事業に従事する方のような場合には、他の要件を満たせば、指定外部役員として指名することは認められます。

また、例えば、監理団体の許可の有効期間の更新等の申請を行う際に、申請者たる監理団体の中で当該申請時に既に「指定外部役員に指定されている役員」についても、引き続き外部役員に指名することは認められます。

欠格要件⑥に関し、申請者たる監理団体の構成員であっても指定外部役員に指定することや外部監査人に選任することができる場合について

申請者たる監理団体の構成員であっても、「申請者が実習監理する団体監理型技能実習の職種に係る事業を営む構成員でない場合」であれば、指定外部役員に指名することや外部監査人に選任することが可能です。
これは、申請者が実習監理する技能実習の職種に係る事業を営む構成員でない構成員は、通常技能実習に関与していないと考えられることから、「外部」と判断することを可能とするものです。

例えば、申請者たる監理団体の構成員であっても、会計事務所など、申請者が実習監理する予定の職種と関係のない会社の役職員であれば、他の要件を満たせば、外部役員として認められます。

外部役員の役割について

外部役員は、実習実施者に対する監査等の業務が適正に実施されているかの確認を、次に掲げる方法により、監理事業を行う各事業所に つき3か月に1回以上の頻度で行い、その結果を記載した書類を作成します。

実習実施者に対する監査等の業務が適正に実施されているかの確認方法
  1. 責任役員および監理責任者から報告を受けること。
  2. 申請者の事業所においてその設備を確認し、および帳簿書類その他の物件を閲覧すること。

外部役員が担う業務範囲について

外部役員に就任した者が、自ら監査業務等の監理団体の中核業務を担当することは、特段禁止されていません。

外部の視点を活かして、自ら業務に当たることも可能です。

外部役員は、常勤・非常勤を問いません。

外部役員の兼務について

外部役員については、要件を満たす者であれば、複数の監理団体の外部役員を兼務することも可能です。

外部役員については、例えば、事業協同組合のいわゆる員外理事であって、企業において人事労務管理に携わっていた経験等を活かして監理事業に従事する方は、他の要件を満たせば、既に他の監理団体の役職員となっている場合であっても外部役員として認められることとなります。
ただし、既に特定の監理団体の外部役員になっている者が、他の監理団体の外部監査人を兼務することはできません。

確認対象の書類

  • 監理団体許可申請書(省令様式第 11 号)
  • 申請者の役員の履歴書(参考様式第 2-3 号)
  • 指定外部役員の就任承諾書及び誓約書(参考様式第 2-8 号)

まとめ

今日のブログは以上です。

外部監査に関しては次回に取り上げます。

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